荻窪教会のあゆみ

教会長時代の思い出


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教育講座、福生支所の開設が思い出
勇躍し赴任、環八の騒音にびっくり
旧殿堂の痛みに驚く
「無理するな」ありがたい転任辞令

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教育講座、福生支所の開設が思い出


秋田教会

原口 竜秋
 荻窪教会って素敵な教会だったなあという思いは消えません、それは幹部の方々の純粋信仰といざと言えばサッと結ばれる結びの固さでした。そんな皆さんの誠に支えられて私は本当に幸せでございました。
 在任中燃えたテーマが2つありました。1つは教育講座の開設でした。教師会議でお話を頂いて杉並区の布教はこれなるかなと勇躍して皆様にお伝えさせて頂き、相当の成果が上がりました。もう1つは福生支所を作るために会員数が半分になった時でした。妥協なく寺村奉仕員会長さんまで持っていかれました。片腕切り落とされてここから純粋に教主様を頂ききるか私にとって教師生命の正念場でした。
 こういう時の幹部の皆さんの結びは神業を切り開くために絶大な神恵を頂きました。よい思い出ばかりが残る荻窪教会でございました。この事が次の大宮市開拓布教への信念へとつながりました。
 振り返って教会発展の礎となられた物故会員の皆様の御霊のご冥福を心から祈らせて頂きます。
 これからも世界平和のために一緒に結んで献身させて頂きましょう。御多幸をお祈り申し上げます。


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勇躍し赴任、環八の騒音にびっくり


短歌芸術編集室

富尾 増一
 教会殿堂のご新築おめでとう存じます。
 私が荻窪教会にお世話になりましたのは、昭和52年から54年に亘る約2年間でございました。開拓布教係教師錬成というのを受けました直後に、荻窪教会長を拝命致しましたので、「先ず大東京の1千万人を救済すべし」とばかり、勇躍して赴任したことでございました。
 荻窪を中心に杉並区ばかりでなく、中野、練馬、世田谷、武蔵野、三鷹、調布、狛江、稲城、日野、国分寺、小平、清瀬迄にも会員様方は分布していらっしゃいました。1粒1粒と蒔いた種が成長して幾粒もの種に増えていくものと固く信じて、大東京の5分の1にも亘る広汎な地域を駆けずり廻って、及ばずながらミトドケアをさせて頂きました。
 近い所は歩き、遠い所は対野、毛利、前田諸師運転の教会の車でいき、中央線をはじめ、西部新宿、京王井ノ頭、帝都京王、小田急線等の電車線、丸ノ内、東西等の地下鉄線にもよく乗りました。私の73歳から75歳迄の年でしたが、定年は10年過ぎて居ても、まだまだやれるぞとばかり頑張らせて頂く積もりでございました。ところが変なことからここを出なければならない事になりました。
 荻窪教会は環8大通りの騒音に、昼は腰かけて働き、夜は枕にして眠るような環境でしたが、硝子戸を2重張りにして貰って幾らか緩和致しましたものの、慣れないものですから夜は眠りが浅く、睡眠不足でノイローゼになりそうですと、うっかり零しましたところ、当時の指導部長乾浩一先生が、それなら静かな荏原教会に移りなさいと仰有って下さいまして荏原に移ることになったのでございました。
 拠点布教ということで、あちらこちらに幾つもの拠点を作ることは作りましたが、まだまだ物になった所はなく、気にかかる所ばかりでございましたが、『おてもやん』に倣いまして「あん人たちの居らすけんで、後は如何【どう】なときゃーなろだい」とばかり、転任させて頂きましたが、案の定おしえおや様の祖遂断のお徳と、後任教会長や会員の皆様方の誠により、年々に発展をつづけられて、遂にこのPLおぎくぼという立派な教会紙を発行され、騒音も気にならない堂々たる殿堂を建設されることとなりました。まことに往時を偲ぶ者にとって感慨無量でございます。
 謹んで皆様方の誠の献身に対し深甚たる敬意と感謝を捧げると共に、今後益々のご発展とご多幸をお祈り申し上げて、お祝いの言葉に換えさして頂きます。

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旧殿堂の痛みに驚く


高知教会

木村 吉孝
 新殿堂落成おめでとうございます。
 毎月、ミニコミ紙をお送り頂いておりましたので、みなさまの喜々とした動きが手にとるように伝わって来ておりました。遂に落成したのですね。本当におめでとうございます。
 私が赴任したのが昭和55年2月。東京中央教会で富尾先生夫妻と対野先生にお会いして教会へ…。
 私がまずしたことは、教会に入る前に環8の歩道橋から建物を眺めてみました。
 ウスら汚れた壁面、健康管理センターの看板の文字も剥がれて、みすぼらしく、極めつけは、非常階段が腐食して失い、サビの形が壁面に残っていたことです。室内に入って、広間に昇る階段が急勾配で、足下から階段下の物置が見える、といった恐しさ。天井が低く倉庫も湿気でなんとなくウサン汚い。
 3ヶ月ほどですか、掃除ばかりしておりました。そして会員さんが来られると“金がほしい”“金がほしい”と叫んでいました。
 皆様から献金をして頂いて、とりあえずは建物を美しく、と取りかかりました。
 健管の看板をはずし、外装をし「PL」の文字を2ヵ所入れました。非常階段と共に物干し場も新築して頂きました。内装は長谷川さんを中心に青年部、壮年会のみなさんでペンキ塗りをして頂いたのを思い出します。望月さんには大変お世話になりました。
 きれいになって、ホッとしておりましたら、2晩続けての地震。これには肝をつぶしました。恐かったですねえ。せっかくの改装も、外壁に数ヵ所、広間の天井、床にも亀裂が生じました。倉庫も整理して青年部室らしく何回も掃除をしました。
 教勢面では、みなさまの意欲を盛りあげることが出来ず(原因は、私の病いであります。腹立て癇癪の癖が常時出ていたためであります。汗顔の至りどころが、いまだにゾーとしております。紙上をお借りしてお詫び申しあげます。)、結局は建物の掃除ばかりをしていた、というのが正解でしょうか。
 在任中の最も大きな出来事は、徳日止事件だったでしょう。PL非常食(’90年の夏、高知で食べてみましたよ、あまりおいしくなかったですが……)も関連していましたね。
 日生学園スタイルの床みがき、秋山さんが張切っておられました。青木さん、田中さん、古川さん、西村さん達も元気にやっておられました。教校実習中の松本先生の3分間教話にも教えられました。河原君の件では、面喰らいましたネ。お願い信芸、悟加富人口増加、行楽会、ガレージでのバザー・団参、開運錬成……。’81年の開運錬成は上は85歳(?)の青木さん下は12歳の石野由美ちゃんと81名で参加できましたネ。
 昭和56年11月までの1年11ヵ月。歴代の先生方の誠を食いつぶし、不徳を一身に引き継いで下さった永井先生へバトンタッチして、浦和へ。
 思い出は尽きませんが、新殿堂落成を機に、益々信仰の誠を燃やされ、ご発展されますようお祈りいたしております。

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「無理するな」ありがたい転任辞令


石巻教会長

永井 健雄
 東京の大動脈、環状8号線に面した理想的な場所に、地域社会に開かれた、そして世界平和の窓口としての教会をという、皆様方の願いが実りここに、輝かしい新殿堂の落成に至りましたことを、皆様と共に誇らしくお祝い申し上げます。
 荻窪でのおよそ10年そのまえ、大本庁の病院で入院中に、「第一線へ出して下さい」と教主様へ願書を提出致しましたがお許しが出ません。(院長から、そんな無理なことをして又逆戻りすることになりますよ。充分休養してと言われたのでしたが)再度お願い申し上げたのでした。(1度ならず、無理となることいたしませんと「みおしえ」でご指摘いただいておりますのに)その時は「こんな所でうろちょろしておれん」という気分、それが誠であるといった気持ちですから、無理となること、とは気が付いていません。
 教主様から、「荻窪なら健康管理センターも近いから、何度もセンターで診察を受けながら、療養のつもりでいきなさい」
 このような教主様のお息吹きのお陰と、皆様の結びをいただきつつ、定期検診以外はセンターのお世話にもならず、無事に荻窪での教会芸術をさせて頂きました。
 とは申しましても、気付かないまま無理も、強情も、偉そうも、通して、皆様がたには大変ご迷惑をおかけしての10年間で申し訳なさで一杯です。
 思い出と申しますには、様々な事柄も、会員さんお1人お1人の事も未だに、印象が鮮烈で書きたい事が沢山ございます。反省の弁は省略させて頂き、これも沢山ございます。嬉しかったことの中から、殿堂建築にまつわることを3点ほど。
 (1)古い教会の最大のイベントと思いますが、第3代教主様のご巡教を賜り、広間に入りきれない人が駐車場で、テレビで祝福の神事を頂くなどで、3階の床の心配をする程でした。この事があって「教会を新しく」との声が一挙に高まったのでした。
 (2)教主様から、教会建設のお許しと建築献金のお遂断を賜り、その為の会員大会が開催されるや旬日を経ず、献金目標をはるかにオーバーするというすさまじいまでの、この誠と結びの上に、より豊かに教主様のお徳が及びますよう、祈りの日々でした。
 (3)いよいよ建築確認申請を役所に提出する段になった時、隣地との境界線で10坪程の土地の出入りがあるとのクレームが付けられ、書類の提出が出来ないことになった。専門家も相手が役所では喧嘩にならないとの見解で、もはや祖遂断以外に道はなく、1ヶ月間は毎日、特別宝生と祖遂断の連続でしたが、教主様の導きお徳によって、ついに無条件で、教育委員会及び区役所が書類の受理に踏み切ったのでした。
 素敵な仮教会も授かりました。「無理をするな」と、ありがたい時の転任辞令でした。


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- 荻窪教会のあゆみ 目次 -
表紙 PL宣言 祝辞 各会々長メッセージ 荻窪教会新殿堂落成式祭文
荻窪教会沿革史・年表 右田次男先生の懐かしい日記
荻窪教会長時代のよき想い出 座談会「荻窪教会草創期を語る」
写真で見る教会史 新殿堂落成までの歩み 新殿堂の概要
編集後記